Amazonも実践しているストーリーマーケティング。感動と共感でモノを売る方法

Amazonも実践しているストーリーマーケティング。感動と共感でモノを売る方法

突然ですが、みなさんは商品やサービスを購入する際、何を基準にしていますか?

値段や特典、スペックを重視するという方がいる一方、販売元のブランドストーリーや商品の開発エピソードといった「物語」が購入の決め手になったという経験を持つ方も少なくないのではないでしょうか?

スタンフォード大学経営大学院の社会心理学者、ジェニファー・アーカー教授の研究によれば、単純な事実のみを述べた時と物語と用いた時とでは、相手に記憶される情報量が20倍以上違ってくるとされています。

また、過去には1ドル程度の安物の骨董品に、以前の持ち主にまつわるエピソードをつけてオークションで転売したところ、60倍以上の値段で売れたという実験結果もあるようです。

そうした物語の力を借りて消費者の共感を得る手法が、今回取り上げるストーリーマーケティング。具体的にどういったものなのか見ていきましょう。

ストーリーマーケティングとは?

ストーリーマーケティングとは前述のとおり、物語を通じて消費者にメッセージを届け、行動を喚起する手法のこと。

商品の価格や特典、機能、スペックといった定量的なファクトではなく、あくまでストーリーを前面に押し出して消費者の感情を揺さぶり、共感を得るというアプローチです。「ストーリーテリング」とも呼ばれます。

マーケティング手法としては決して目新しいものではなく、デジタルマーケティングの黎明期から多くの企業に取り入れられてきました。

身近な例を1つあげるとすれば、AmazonのテレビCM。

ネット通販の世界No.1企業として躍進を続けるAmazonには、常時3億点以上の商品がラインナップされているうえ、注文翌日の無料配送、映画・音楽コンテンツの無料配信など、消費者にメリットをもたらす数々のサービスが用意されています。

にもかかわらず、AmazonのテレビCMでそうしたメリット、実利性が訴求されることはほとんどありません。CMで描かれるのはあくまで、仕事に追われる女性がパートナーからのプレゼントで笑顔を取り戻したり、1人暮らしの祖母に孫がヘルメットを贈って一緒にツーリングに出かけたりといった「物語」。

そうした物語が消費者の感情を揺さぶり、Amazonというブランドへの共感・信頼感が生まれ、結果的に会員登録や継続購入につながっていくというわけです。

同様に、「翼をさずける」というキャッチフレーズが印象的なレッドブルのテレビCM、食材へのこだわりや創業者のエピソードをつづった飲食店のオウンドメディアなども、ストーリーマーケティングの一環と言えるでしょう。

ストーリーマーケティングが重要視される背景

前述のAmazonをはじめ、国内でもサントリーや東京ガスなどストーリーマーケティングに力を入れる企業は少なくありません。ストーリーマーケティングが重要視されるようになった背景には何があるのでしょうか?

1つ考えられるのは、コモディティ化(同質化、一般化)が顕著になったこと。2000年代以降、IT・通信を中心に技術革新が進み、イノベイティブな商品やサービスを市場に投入しても、ごく短いスパンで他社の商材にとって代わられてしまうような状況になりました。

価格やスペックだけで差別化を図るのが難しくなった結果、消費者の行動を喚起するトリガーして多くの企業が着目したのが、自社オリジナルのストーリー、物語だったというわけです。

また、既存顧客の維持に力を入れる企業が増えたのも、理由の1つとしてあげられるでしょう。

マーケティングの世界には有名な「1:5の法則」(※)がありますが、スマートフォンやアプリの普及によって消費者が場所を問わずあらゆる情報を手に入れられるようになったことで(端的に言えば消費者が賢く、財布の紐が固くなったことで)、新規顧客の獲得は以前にも増して難しくなりました。

そうしたなか、物語によって自社のファンを増やすこと、ストーリーマーケティングでロイヤリティを向上させることに注力する企業が増えたという側面もあるのではないかと思います。

※1:5の法則:アメリカ人経営コンサルタントのフレデリック・F・ライクヘルド氏が提唱した、「新規顧客を獲得するには、既存顧客を維持するための5倍のコストがかかる」という法則

ストーリーマーケティングの進め方

ここからはストーリーマーケティングの具体的な進め方について、大きく3つのステップに分けてご紹介していきます。

1.ターゲットを決める

最初のステップはターゲティングです。過去の販売実績や既存顧客のプロフィールを参考にしながら、具体的なペルソナ(人物像)を設計しましょう。

年齢・性別・職業・年収といった属性に加え、生活スタイルや家族構成、趣味、志向、日ごろ抱えている悩みといった定性的な情報まで細かく想定しておくと、ストーリーのあるべき形が見えやすくなると思います。あわせてモデル画像などを用意しておくのもおすすめです。

2.コンセプトを決める

次にペルソナと自社の事業やビジネスモデル、ブランドの世界観などを照らし合わせ、物語のコンセプトを決めていきます。

コンセプトは映画のキャッチコピーのように短く美しい言葉にまとめる必要はありません。大切なのは、あくまで自社の商品やサービスがターゲットにどんなバリューを与えられるか、どんなUX(ユーザー体験)を提供できるかという点を念頭に置くこと。

たとえば、自社で取り扱っている商材がアクセサリーやアパレル関連製品なら「自分に自信が持てる」、「新しい自分を表現」、スイーツや酒類といった嗜好性の高い食品・飲料なら「贅沢な時間」、「忙しい毎日のなかでほっと一息つける」といった形で箇条書きにしておくのもいいと思います。

3.コンテンツを制作する

ターゲットとコンセプトが決まったら、いよいよコンテンツ(動画、Web記事など)の制作です。コンテンツはAmazonのテレビCMのようなフィクションでも、開発秘話などのノンフィクションでも問題ありませんが、いずれの場合も大事なのは、即物的・短絡的なメリットを訴求しないこと。

非常に極端な例にはなるものの、「家電を購入しようとしていた人が自社の割引セールを見つけて、思っていたより安く買えた。そのうえポイントも付いてきて嬉しい!」といった即物的なストーリー、コンテンツでは、ストーリーマーケティング本来の効果を得ることはできません。

即物的な情報を削ぎ落したうえで消費者に刺さるストーリーを組み上げるには、相応のノウハウが求められるので、動画の場合はショートムービーなどの制作実績が豊富な映像プロダクション、記事コンテンツの場合はシナリオの執筆経験があるプロのライターなどに任せるのがいいと思います。

今回の内容をぜひお役立てください。

執筆者:AutoPilotAcademy編集部

執筆者:AutoPilotAcademy編集部

AutoPilotAcademy[オートパイロットアカデミー]は見込み顧客獲得と成約率向上のための最善の方法をお教えしています。
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監修者:小池英樹

監修者:小池英樹

AutoPilotAcademy[オートパイロットアカデミー] CEO 小池英樹 新潟市のマーケター(36歳)。新潟県新潟市生まれ、新潟市育ち、上智大学卒。 2011年にRutuboを設立、カネなし、コネなし、ノウハウなしの状況から独立。ヨドバシカメラで購入したホームページ作成ツール「Bind」を手元に事業開始。 顧客ゼロ・無収入の状態から販売促進を学び、中小企業300社以上のオンライン集客支援に携わる。顧客は日本全国及びに海外で活躍する日系企業に及ぶ。 顧客企業の集客支援も手掛ける傍ら、AutoPilotAcademyでは、培ってきた集客のノウハウを伝えている。 顧客獲得に苦心するスモールビジネスオーナーのためのオンライン集客のバイブルを作ることを目標としている。

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