平均年収800万円超。いま注目のソーシャルメディアマネージャーに求められるもの

平均年収800万円超。いま注目のソーシャルメディアマネージャーに求められるもの

ネット広告代理店の株式会社サイバー・バズ(東京都渋谷区)と株式会社デジタルインファクトが共同で行ったリサーチ結果によると、2020年時点における日本国内のソーシャルメディアマーケティングの市場規模は約5,519億円。2025年には約1兆1,000億円に達する見込みです。

ソーシャルメディアはもはやデジタルマーケティングにおける生命線といっても過言ではなく、アカウント運用の成功事例と取り上げられることの多い土屋鞄製造所や北欧、暮らしの道具店(株式会社クラシコム)をはじめ、中小・ベンチャーから上場クラスまで多くの企業が販路拡大や売上アップに役立てています。

そうしたなかで年々市場価値が高まっているのが、ソーシャルメディアマネージャー。今回はいつもとは少し趣向を変えて、職業としてのソーシャルメディアマネージャーにフォーカスし、具体的な業務内容や役割、求められるスキル・能力についてご紹介したいと思います。

ソーシャルメディアのエキスパートを目指している方や、マーケターとしてのキャリアパスに悩んでいる方の参考になれば幸いです。

ソーシャルメディアマネージャーとは?

まずはソーシャルメディアマネージャーが担う具体的な業務や役割、責任について、簡単に整理しておきましょう。

ソーシャルメディアマネージャーとは名前のとおり、FacebookやInstagramをはじめとするソーシャルメディアの企業アカウントやコンテンツの運用・管理を一手に担う責任者のこと。アメリカでは頭文字をとってSMMという略称でも呼ばれます。

具体的な業務内容としては、コンテンツの企画、投稿・公開スケジュールの立案、コピーライターやグラフィックデザイナーへの指示、品質管理、各種業務の進捗管理など。

あわせて、SNSユーザーや自社のフォロワーの受け皿となるカスタマーサポート体制の構築や、投稿・アカウント運用にともなうリスク管理といった「守り」の業務もソーシャルメディアマネージャーの大切な役割の1つ。

さらに他社のアカウントの運用を受託する企業(ネット広告代理店、SNSマーケティング会社など)では、顧客との折衝やレポーティングまで担うことも少なくありません。

職業としての歴史は浅く、アメリカでソーシャルメディアマネージャーというポジションが一般に浸透したのは2013年頃。FacebookやInstagramの利用者急増と、それにともなうソーシャルメディアマーケティングのマーケット拡大を背景に年々ニーズが高まり、2017年にCNN社が発表した「Best Jobs in America」でも上位に選出されています。

一方、日本国内ではアメリカにおけるほどの認知度はないものの、「SNS運用責任者」、「ソーシャルメディアプランナー」といった名称で人材募集する企業が増えてきました。

ネット広告代理店ではクリエティブディレクター、大手の事業会社では部長や事業部長といった職位を兼任することも多く、実際にそうした求人をチェックしてみたところ、平均年収は800万円~1,000万円前後。なかには年収1,500万円を超える募集もありました。

全世界42億人以上といわれるソーシャルメディアの利用者数やマーケットの爆発的な拡大傾向をふまえると、今後も当面の間はSNSのエキスパートとして、ソーシャルメディアマネージャーへのニーズが下がることはないでしょう。

求められるスキル・能力

続いてはソーシャルメディアマネージャーに求められるスキル・能力について。大きく4つに分けて見ていきましょう。

エンゲージメント率の概要や重要性を整理したところで、ここからはTwitter、Facebook、Instagramの3つのソーシャルメディア別に、計算方法をご紹介していきます。

1.クリエイティブ力

スタッフ10名程度の小規模なSNSマーケティング会社などを除き、ソーシャルメディアマネージャーが直接ツイートを投稿したり、Instagramの画像を編集したりするケースはそれほど多くないようですが、コピーライターやデザイナーが手がけた制作物がユーザーにきちんと伝わるか、ブランド力を損なわない品質に仕上がっているかジャッジするには、やはり相応の文章力、デザインの素養が不可欠です。

2.情報収集力

実質的にGoogleが主戦場となるWebマーケティングとは違い、ソーシャルメディアマーケティングのプラットフォームはFacebook、Instagram、Twitter、LinkedInなど多岐にわたります。

投稿の表示順を決めるアルゴリズムや広告のメニュー、ターゲティング方法はメディアそれぞれで異なるうえ、TikTokのようにリリースから2、3年の短いスパンで爆発的な影響力を持つSNSも少なくありません。

そうした多岐にわたる情報を常にキャッチアップし、ナレッジとして蓄積する力、いわゆるニュースジャンキー的な素養もソーシャルメディアマネージャーに求められる大切なスキルだと思います。

3.調整力&折衝力

こちらはソーシャルメディアマネージャーだけに限らず、管理職全般に求められる能力ではありますが、マーケティングや制作、カスタマーサポートなど、立ち位置や利害関係の異なるスタッフをチームとしてまとめ上げ、共通の目的意識のもと成果をあげていくには、柔軟なコミュニケーション能、調整能力が必須です。

また、他社のアカウント運用を受託する場合は、顧客の要望や意見をしっかりくみ取ったうえで、具体的な提案とつなげていける折衝力も求められます。

4.メンタルタフネス

ソーシャルメディアの世界では、たった1件の投稿をきかっけにアカウントが炎上したり、コメントのいき違いから大規模な批判にさらされたりするといったことが頻繁に起こり得ます。アメリカでは2020年に起きたトランプ大統領の「ツイッター騒動」に巻き込まれ、ソーシャルメディアマネージャーの職を辞してしまった人もいるようです。

こうしたトラブルが起きた際に、精神的なストレスを抱え込まず、自身を見失わないこと。チームの責任者としていち早く立て直し策を打ち出せるメンタルタフネスも、ソーシャルメディアマネージャーとして大切な資質・能力だと思います。

最後に

今回は近年市場価値が高まっているソーシャルメディアマネージャーをテーマに、具体的な業務内容や必要な知識・スキルについてご紹介しました。

ここまで見てきてわかるようにソーシャルメディアマネージャーは業務の幅が非常に広く、決して楽な仕事ではありませんが、かといってビジネスパーソンとしての特殊なスキル、一部の人しか持ちあわせていないような特別な能力が求められるわけでもありません。

ソーシャルメディアの運用に携わっている方なら、コンテンツの仕上がりに頭を悩ませたり、ユーザーからの批判に落ち込んだりした経験が一度ならずともあるのではないでしょうか?

大切なのはそうした機会をチャンスと捉え、1つひとつ着実に対処していくこと。その過程で得られた経験やノウハウが、将来ソーシャルメディアマネージャーとしてチームを束ねる際の糧になるはずです。

今回の内容がみなさまの参考になれば幸いです。

執筆者:AutoPilotAcademy編集部

執筆者:AutoPilotAcademy編集部

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監修者:小池英樹

監修者:小池英樹

AutoPilotAcademy[オートパイロットアカデミー] CEO 小池英樹 新潟市のマーケター(36歳)。新潟県新潟市生まれ、新潟市育ち、上智大学卒。 2011年にRutuboを設立、カネなし、コネなし、ノウハウなしの状況から独立。ヨドバシカメラで購入したホームページ作成ツール「Bind」を手元に事業開始。 顧客ゼロ・無収入の状態から販売促進を学び、中小企業300社以上のオンライン集客支援に携わる。顧客は日本全国及びに海外で活躍する日系企業に及ぶ。 顧客企業の集客支援も手掛ける傍ら、AutoPilotAcademyでは、培ってきた集客のノウハウを伝えている。 顧客獲得に苦心するスモールビジネスオーナーのためのオンライン集客のバイブルを作ることを目標としている。

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