Facebook投稿の表示順位はどう決まる?最新のアルゴリズムを考察

Facebook投稿の表示順位はどう決まる?最新のアルゴリズムを考察

インターネット広告代理店のサイバー・バズと、調査会社・デジタルインファクトの調査によれば、2020年における日本国内のソーシャルメディアマーケティング市場は5,519億円。

SNSはもはや社会インフラの1つといっても過言ではなく、「SNSを使っているから」、「投稿が多いから」といった理由だけで企業が注目を集める時代ではなくなりました。

フォロワーを獲得し、自社の認知度アップや商材の販促、利用者拡大へつなげていくには、ソーシャルメディアの仕組み、ユーザー動向をきちんと把握したうえで、戦略的なアプローチを重ねていく必要があります。その最初のステップとなるのが、アルゴリズムへの理解です。

今回は4大ソーシャルメディアの1つとして10億人以上のユーザーに利用されている、Facebookのアルゴリズムについてご紹介したいと思います。

そもそも「アルゴリズム」とは?

アルゴリズム(英:Algorithm)とは、ひと言でいえば決められた手順・計算方法のこと。

岩波国語辞典では、「指示の順を追って実行すれば、解がある場合にはその解が得られ、解がない場合にはそのことが確かめられるように、はっきりと仕組んである手順」と訳されています。

たとえば、Googleではネットを回遊しているクローラーがwebサイトに含まれる情報(被リンク数を含むユーザーからの評価、ページ表示速度、内部構成など)を収集。あらかじめプログラミングされた計算式(=アルゴリズム)によってそれらの情報を定量化し、ページをランク付けすることで検索結果画面におけるページ表示順位を決めています。SNSにおける投稿の表示順が決まる仕組みもほぼ同じです。

アルゴリズムは、検索エンジンやソーシャルメディアの運営会社にとってサービスのコアとなる技術のため、その中身が100%公開されることはありません。その一方、マーケターの間では長年にわたってアルゴリズムの研究・考察が進められ、対策が練られてきました。

たとえば、現在のwebマーケティングで主流となっているコンテンツマーケティング(あるいはコンテンツSEO)も、元をたどれば「ペンギンアップデート」と呼ばれる2012年のGoogleのアルゴリズム変更(※隠しテキストなどのスパム行為を防ぐ措置)が発端となっています。

Facebookのアルゴリズムとこれまでの変遷

ここからは今回のメインテーマであるFacebookのアルゴリズムについてご紹介していきます。

詳細は定かではないものの、Facebookにアルゴリズムが組み込まれたのは、2009年頃と言われています。

それまでのFacebookにもニュースフィード機能や「いいね!」ボタンはあったものの、投稿の表示は基本的に時系列。このアルゴリズム実装により、初めて他ユーザーとの関係性やユーザーからの評価をもとにコンテンツがランク付けされるようになったというわけです。

その後、2016年になるとFacebookのアルゴリズムは大きく進化。閲覧したユーザーが「いいね!」やシェアをしていなくても、閲覧時間の長さが評価されて優先的に表示される投稿が出てきました。

あわせて投稿に含まれるメディアの種類(静止画像、GIFなど)も評価対象の1つとして加味されるようになり、認知度アップやフォロワー獲得に向けてライブ動画を配信するビジネスアカウントが増え始めます。

そうしたなかでさらに大きな転換点となったのは2018年。

個人情報の不正利用疑惑や、他企業からのサービスへの批判を受け、Facebookのマーク・ザッカーバーグCEOはニュースフィードにおけるアルゴリズムの大幅な変更を発表。「ユーザー同士の対話・コミュニケーション、有意義なインタラクションを引き起こす投稿が高い評価を得るようにする」としました。

現在のアルゴリズムもこの方向転換の延長線上にあり、Facebookの投稿は主に以下3種類のシグナルによってランク付けされると言われています。

1.ユーザーが求める、ユーザーの役に立つ情報かどうか

2.密接な関係を持つ人(友人、知人、家族など)の情報かどうか

3.アイデアの発見につながる情報であるかどうか

Facebookアカウントで成果をあげるためには

続いては具体的な対応策について。前述の3つのランキングシグナルをふまえたうえで、Facebookのビジネスアカウントで自社の認知度アップ、販路拡大といった具体的な成果をあげるためには、どんな点を意識すべきなのでしょうか?

まず1つめの「ユーザーが求める、ユーザーに役立つ情報」については、情報の密度がポイントになるでしょう。投稿の具体例としては、自社の事業を通じて得られたビジネス上の発見やノウハウ、マーケットに対する考察、あるいはコロナ禍の状況に対する自社の立場からの問題提起、問いかけなど。

ユーザーが「いいね!」するだけでなく、共感のメッセージや自分の意見をコメントしたくなるような、そこからさらにユーザー同士の有機的なコミュニケーションが生まれるような、密度と奥行きのある情報を発信するのが大切だと思います。

2つめの「密接な関係を持つ人の情報」に関しては、継続的にユーザーとのやりとりを重ねること。自社の投稿に対してコメントが届いたら可能な限り返信を心がけ、関係性を築きましょう。あわせて他社や一般ユーザーのアカウントに目を通し、フォロー数を増やしておくのも効果的かもしれません。

3つめの「アイデアの発見につながる情報」はやや抽象的ではありますが、対応策の1つとしてクリエイティブ面の工夫が考えられます。

一般的に図表やイラストにはテキスト2,000文字分の情報、1分間の動画にはwebサイト3,600ページ分の情報が含まれると言われています。閲覧・視聴した人が、発信する側の意図しなかった気づきや視点を得ることも少なくありません。

実際、成功事例として取り上げられるFacebookのビジネスアカウントの多くは、インフォグラフィック、GIFアニメーション、ライブ動画といったコンテンツを積極的に配信しています。

今後はさらなるアルゴリズムの進化も

2021年1月、Facebook社は現在のアルゴリズムにさらなる変更を加え、これまで以上に投稿のオリジナル性を重視すると発表しました。

これは、特定のトピックに関して最も引用の多い記事をオリジナルと判断し、その内容を転載して作成された投稿の表示頻度を減らすというもの。あわせて著者や編集者の名前が公開されているかどうかについても、オリジナル性の判断基準の1つになるようです。

このアルゴリズム変更は今のところ英語圏のみが対象とされており、具体的にどういった影響をもたらすかはわかりません。ただ、Facebook社が頻繁にアルゴリズムをアップデートしているのは事実であり、今後も新たなシグナルが追加されていくのは間違いないでしょう。

Facebookをブランディングやマーケティングに役立てたいのなら、アルゴリズムの基本をきちんと理解したうえで、そうした動きをキャッチアップしていくのが大切だと思います。

今回ご紹介した内容がみなさまの役に立てば幸いです。

執筆者:AutoPilotAcademy編集部

執筆者:AutoPilotAcademy編集部

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監修者:小池英樹

監修者:小池英樹

AutoPilotAcademy[オートパイロットアカデミー] CEO 小池英樹 新潟市のマーケター(36歳)。新潟県新潟市生まれ、新潟市育ち、上智大学卒。 2011年にRutuboを設立、カネなし、コネなし、ノウハウなしの状況から独立。ヨドバシカメラで購入したホームページ作成ツール「Bind」を手元に事業開始。 顧客ゼロ・無収入の状態から販売促進を学び、中小企業300社以上のオンライン集客支援に携わる。顧客は日本全国及びに海外で活躍する日系企業に及ぶ。 顧客企業の集客支援も手掛ける傍ら、AutoPilotAcademyでは、培ってきた集客のノウハウを伝えている。 顧客獲得に苦心するスモールビジネスオーナーのためのオンライン集客のバイブルを作ることを目標としている。

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