ユーザー平均年齢は34歳?数字で見るTikTokの動画マーケティングツールとしてのポテンシャル

ユーザー平均年齢は34歳?数字で見るTikTokの動画マーケティングツールとしてのポテンシャル

インターネット広告大手のサーバーエージェントが行った調査によれば、2021年における日本国内の動画マーケティングの市場規模は約3,800億円。ここ数年は対前年比110%前後のペースで急拡大を続けており、2023年には5,000億円以上に達する見込みです。

動画チャンネルの運営や動画広告の配信を通じて新たな顧客を獲得し、売り上げ、利益を伸ばしている企業も少なくありません。

そうしたなかで注目を集めているのがTikTok。今回は利用者数やダウンロード数、動画再生時間といったデータをもとに、動画マーケティングツールとしてのTikTokのポテンシャルをひも解いていきたいと思います。

TikTokとは?

まずはTikTokの概要から簡単に整理しておきましょう。

TikTokは中国のByteDance(バイトダンス)社が開発・運営を手がける動画プラットフォームです。スマートフォンカメラを使って15秒、30秒といった短尺の動画を撮影したうえで、BGMをつけて手軽に編集・共有することができます。

2016年のリリース以来、世界中で利用者数を伸ばし、日本国内でも2018年の新語・流行語大賞にノミネート。タレントの渡辺直美さんをはじめ著名人の利用も少なくありません。

2018年6月にはTikTokユーザーの間で10年近く前にリリースされた倖田來未さんの楽曲がヒットしてLINE MUSICのデイリーランキング1位に入り、マスメディアで大きな話題になりました。

そうした一方、中国企業が提供するメディア、プラットフォームということもあってか、情報の取り扱いを不安視する声も。実際、2019年にはアメリカ政府が沿岸警備隊や運輸保安庁の職員に向けてTikTokの使用を禁止する措置をとっています。

動画マーケティング全盛のいま、良くも悪くも非常に大きな影響力を持つプラットフォームだと言えるでしょう。

数字で見るTikTok

ここからはTikTokの利用者数やダウンロード数、開発元の時価総額などをご紹介していきます。

1.利用者数

前述のとおりTikTokはリリースから急速に利用者数を伸ばし、リリース3年目の2018年1月にはタイのAppStoreで無料アプリのダウンロード数1位を獲得、同年6月にはアクティブユーザー数が5憶人を突破しました。

これはFacebookやInstagramのそれを大きく上回る成長スピードであり、現在のユーザー数は日本国内だけで約950万人。全世界10億人に達すると言われています。

2.ダウンロード数

公式のデータではないものの、TikTokのダウンロード数は全世界で累計30億回以上。2020年にはスマートフォンアプリのダウンロード数ランキング1位を獲得しました。

ちなみにTikTok以外で30億回以上の累計ダウンロード数をマークしているスマートフォンアプリは、Facebook以外ありません。

とりわけアメリカ国内でのTikTokの人気は非常に高く、前述のような政府の措置があったにもかかわらず、ソーシャルメディアユーザーの5人に1人がTikTokを利用。2020年の平均利用時間(月24.5時間)はYouTube(月22.5時間)を上回っています。

一方、日本国内ではGoogle Playにおけるダウンロード数が約1,200万前後。2020年から2021年前半にかけては新型コロナウイルスの感染拡大によって屋外での撮影が難しくなり、一時ダウンロード数が伸び悩んだものの、2021年下半期以降は再び増加傾向にあるようです。

3.時価総額

TikTokの開発元・ByteDance社を創業した張一鳴氏は1983年生まれ、南開大学出身のソフトウェアエンジニア。2012年の創業以来、急速に事業を拡大し、中国を代表するビリオネアの1人に数えられるまでになりました。

現在、ByteDance社の企業価値は1,400憶米ドル(日本円にして約16兆700億円)以上とされており、全世界のユニコーン企業のなかで第1位。時価総額としては既にNTTドコモやソフトバンクグループを上回っており、今後上場すれば世界史上最大のIPOになるでしょう。

4.再生時間

TikTokは2016年リリース以降、撮影時間に最大60秒の制限が設けられていましたが、2021年7月のアップデートによって180秒まで延長されました。

ただ、トレンド系YouTube動画の平均視聴時間が50秒から75秒程度であることなどを考えると、コンテンツとしてのボリュームは抑えられており、依然として短尺の動画に特化したプラットフォームであると言えるでしょう。

ちなみにYouTube側では年々シェアを拡大するTikTokへの対抗策(?)として、2021年7月に最大60秒までの縦型動画を視聴できる「YouTubeショート」をリリースしています。

5.日本国内における利用者層

もともと短尺の動画撮影・動画配信のために開発されたプラットフォームということもあってか、TikTok=「10代中心の流行りもの」「遊びのアプリ」といったイメージを抱く人も少なくないようですが、大手広告代理店・博報堂のリサーチによれば、日本国内におけるTikTokユーザーの平均年齢は34歳。

人気TikTokerが紹介した30年以上前の小説がAmazonの文学作品ランキングで1位を獲得し、その後3万部以上の重版が決まるなど、ビジネスへの影響も小さくありません。

競争が過熱する動画マーケティンで勝ち抜くためには、安易なバイアスを捨てること。そのうえで自社の業種・ビジネスモデルにあわせて新しいツール、プラットフォームの活用方法を探っていくのが大切だと思います。

今回の内容がみなさまの参考になれば幸いです。

執筆者:AutoPilotAcademy編集部

執筆者:AutoPilotAcademy編集部

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監修者:小池英樹

監修者:小池英樹

AutoPilotAcademy[オートパイロットアカデミー] CEO 小池英樹 新潟市のマーケター(36歳)。新潟県新潟市生まれ、新潟市育ち、上智大学卒。 2011年にRutuboを設立、カネなし、コネなし、ノウハウなしの状況から独立。ヨドバシカメラで購入したホームページ作成ツール「Bind」を手元に事業開始。 顧客ゼロ・無収入の状態から販売促進を学び、中小企業300社以上のオンライン集客支援に携わる。顧客は日本全国及びに海外で活躍する日系企業に及ぶ。 顧客企業の集客支援も手掛ける傍ら、AutoPilotAcademyでは、培ってきた集客のノウハウを伝えている。 顧客獲得に苦心するスモールビジネスオーナーのためのオンライン集客のバイブルを作ることを目標としている。

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