今や人々の生活に欠かせないものとなったSNS、 Social Network Serviceですが、今のようなSNSが日本で大規模に普及したのはmixiでしょうか。
招待されないと始めることが出来ないことや、日記や写真の投稿、また「あしあと機能」により、見に来てくれた人がわかるという今までにない機能で、日本の若者を中心に大変な賑わいを見せていました。
後にFacebookに取って代わられ、twitterやInstagramなどが登場し、今はTiktokやSnapchatなど多種多様なSNSが登場し、まさに百花繚乱。Webマーケティングの中でもその存在感は増すばかりです。
本稿では現代のマーケティングで欠かすことの出来ないSNSのマーケティングとその分析ツールについて考察していきます。
FacebookやTwitterなどの各種のソーシャルメディアを活用して、見込み顧客や既存顧客との強固な関係を構築する方法を解説しています。本講座をご受講頂いて、あなたのビジネスに合ったソーシャルメディアの運用を開始してください。そして、ソーシャルメディアを活用して、多くのトラフィックを獲得し、商品やサービスの販売につなげるとともに、あなたやあなたの商品やサービスのブランディングを加速させてください。
SNS分析とは?何のためにするのか?
さて、WebマーケターやWeb担当でない一般の人にとってのSNSは情報収集ツールであったり、自己の発信の場でありますので、そこまで分析をする必要はありません。
好きな人をフォローしたり、友人とコミュニケーションをするツールとしてだけでも生活に欠かせないツールになっています。
しかし、企業や個人のマーケティングとしてSNSを活用する場合、主戦場とするSNSの選定、発信内容、そしてその分析が非常に大事になってきます。
SNSの選定
SNSだけでなく、Webマーケティングにおいて「行きあたりばったり」は禁物です。きちんと設計をして、戦略をたて、粛々と実行をし、分析から得られた情報をもとに改善をしていくというPDCAを回していきます。
その中でまず大事なことが「適切なSNSの選定」になります。ビジネスの中でSNSを使うならばそれぞれぞれの特性の理解は必須になります。
・年齢層
・購買力
・性別
・自由度
・匿名性
・メディア形態(文字、写真、動画など)
などを考え、自社製品やサービスの拡販や認知度向上に最も向いているSNSを選びます。ここで重要なのは、「一つを決めてほかはやらない」というわけでなく、「メインを決める」ということです。
各SNSは連携が可能です。Instagramの投稿を自動でtwitterやFacebookに流し込むことも出来ますし、リンクを貼る形でそれぞれを紹介することも可能です。
最も効果が出そうなSNSに注力しつつ、他のSNSのアカウントも育てていくという形になります。
若い女性向けの化粧品ならtwitterやFacebookよりInstagramやTik Tokのほうが良さそうです。じゃあそうすれば良いのかと言うとそう簡単でもなく、InstagramやTik Tokはそれぞれの投稿にリンクを貼ることが出来ません。
こういったそれぞれのSNSの一長一短を見定めた上で、SNS戦略のポートフォリオを構築していきましょう。
発信内容
使うSNSが決まったらいよいよ発信ですが、これも行きあたりばったりでフォロワーを集めるのは簡単ではありません。
ただ、自社製品やサービスの写真だけを投稿して多くの人の耳目を集めるのは稀なケースですし、同じ投稿をする場合でもハッシュタグの付け方や、投稿する時間帯ですら効果に変化が出ます。
SNSのほとんどは無料で使えるものなので、つい気軽に「今日のランチです」といったような投稿をしてしまいがちですが、原則的にアカウントが育つまでは本来の目的と関係のない投稿はNGです。
「見てくれる人のニーズや疑問を解決する」投稿や、「ユーザーにとって有益、もしくは共感性のある」投稿など様々な工夫が必要になります。
そして分析へ
投稿に関しても、して終わりではなく、振り返り、つまり分析が必須になります。どんな投稿が人気があったか、どんな投稿が購買につながったか、どんな年齢層のユーザーが多いのか、ユーザーのニーズを満たすことが出来ているか。
こういったそれぞれの要素を検証し、SNS戦略を常に見直し、改善しながら進めていきます。
「バズったのにフォロワーも売上も伸びない」のであれば、アカウントと関係のない内容でバズっただけかもしれませんし、「投稿から商品ページに来てくれているけど、実際には売れない。」のであれば、商品ページのセールスライティングや、購入までの流れに問題があるのかもしれません。
自社のSNSマーケティングの問題点を洗い出し、改善するためのスタートになるのがSNS分析になります。
日頃使っているSNSをこういった視点で眺めるのはそれだけ楽しいものです。ぜひ、まずは無料で使えるツールから使ってみましょう。
SNSマーケティングの基礎
実際のツールの紹介に移る前にSNSマーケティングの基礎を簡単にご紹介していきます。まずは各SNSのざっくりした特徴ですが、
Facebook:実名制、年齢層高め、購買力高め
Twitter:140文字制限あり、匿名可、年齢層高め、購買力低め
Instagram:匿名可、年齢層低め、購買力幅広い
YouTube:匿名可、年齢層拡大中、購買力幅広い
Tik Tok:匿名可、年齢層低め、購買力低め
と言った感じになっています。要注意なのはこの特徴は日々変化していることです。
最近ビジネス系のYouTuberが増えているのは「大人がテレビでなく動画を見るようになった」からと言われています。スマートフォンの普及率も関係していますが、ビジネスYouTuberの増加は枝葉の部分で、幹の部分は大人、つまり全体の傾向で言えば購買力の高いユーザーがYouTubeに入ってきたということになります。
これはビジネスYouTuberと時を同じくしてゴルフや釣り、フィットネス動画が増加していることからもわかります。
若者のユーザーはそのSNSにおじさんが増えてきたら他に移るという話もあるほどで、変化の早い現代においても特に変化の速いフィールドで有ることを意識し、日々情報を更新していくことが求められます。
ためしにtwitterで分析してみた
あえてYouTuber風のタイトルにしてみましたが、ここではSNS分析の基礎編としてtwitterの分析をしてみたいと思います。
まずSNSに限らず、Webマーケティングの前提になる公式をご紹介します。
PV(ページが見られた数)×CTR(クリックされた率)× 購入された率 ×単価 =売上
という式です。SNSにおいては少し言葉が変わりますが、大前提としてこの式は理解しておきましょう。
簡単な話で、見てくれた人の中から何割かがクリックしてくれて、クリックしてくれた人の中の何割かが実際に購入してくれる。その数に単価をかけたものが売上、というわけです。
この画像は実際に筆者が運営するtwitterアカウントから抜き出してきたデータです。無料ツールすら必要なく、自分のツイートの右下にある棒グラフのようなボタンをクリックすると表示されるものです。
シンプルですが、先程の公式にも通じる、SNS分析の基礎が入っています。
インプレッション:
このツイートが誰かの画面に表示された回数。これが母数になります。先程の公式におけるPVと置換えられます。
エンゲージメント総数:
誰かが反応した回数。母数に対して、12.6%となっています
これ以下の項目はエンゲージメント総数の内訳になっています。すべての数字を合計するとエンゲージメント総数と一致します。
リンクのクリック数:
ツイートに貼り付けたリンクをクリックしてくれた数です。9.2%。これは先程の公式におけるCTRに相当します。
詳細のクリック数:
そのツイートに対する返信や誰がリツイートをしたか見てくれた人の数です。より興味を持ってくれた人の数と言っても良いでしょう。この場合は1.8%
プロフィールのクリック数:
これはtwitterでは重要です。0.75%。twitterはプロフィール欄に自社のHPのリンクを張ったりしますし、何よりプロフィールを見てからフォローをする場合が多いので、フォロワー獲得という観点でいうと、ここがCTRと考えることも出来ます。
リツイート、いいね、返信:
これは実際に行動を起こしてくれた人の数です。いわゆる「バズった」と言われるツイートはこの辺りの数字が跳ね上がります
フォロワー獲得:
この画面に表示はありませんが、twitterに限らずSNSでは「フォロワーの獲得」が一つの最大目標になります。バズったとしても商品も売れず、フォロワーも増えずでは意味がありません。
どんなツイートがより興味を持ってもらえて、プロフィールを見てもらえるのか。プロフィールを見てくれた人の何%が実際にフォローしてくれているのかを見ることが重要になります。
無料のSNS分析ツール5選
では最後に実際の分析に使えるツールの中から、無料で使える物をご紹介したいと思います。
それぞれ有料プランもありますが、無料でもかなりのことが出来ますので、まずは無料で使ってみて、必要に応じて有料プランの契約を検討すれば良いでしょう。
また、Webマーケティングツールは日本語に対応しておらず、英語のみのツールも結構あります。残念ながらこの領域で日本は存在感を示しているとは言えず、多くのツールが外国製であることも原因です。
プログラミングなどもそうですが、ITに携わる以上、ある程度英語を読み解く必要があると覚悟は必要かもしれません。
とはいえ、Webマーケティングで大事なのはあくまで数字なので、そこまでの英語力が求められるわけではありません。PVやCTRのような用語さえ分かれば大丈夫ですので、慣れだと割り切って英語版のツールもどんどん使ってみてください。
まずは身近なSNSに特化した分析ツールを3つ、続いて複数のSNSに対応した分析ツールを2つご紹介します。
Social Dog
SNSの代名詞的な存在であるtwitterの分析ツールです。非常に簡単に無料で使えますので、仕事でなくてもtwitterのアカウントを持っている人にはオススメしたいツールです。
最近twitter自体にも実装された機能ですが、予約機能も公式のものより使いやすいですし、視覚的に分析に必要な数値を表現してくれます。
ユーザーを探したい時に特定のキーワードを設定しておけば、そのキーワードを含むtweetを抽出してくれ、一覧画面でいいねやコメントを付けていくことが可能です。
日本語に対応してくれているのも嬉しいポイントです。
Quintly
こちらはFacebook, twitter, Google +, LinkedInなど複数のSNSに対応したツールですが、Facebook専用の無料版ツールがあります。
複数のFacebookページを追跡し、分析に必要な数値を抽出することが出来ます。残念ながら英語版のみですが、Facebookページを活用している人は是非試してみたいツールです。
SINIS
twitter, FacebookとくればInstagramです。TwitterやFacebookもそうですが、Instagramも公式が分析ツールを出してくれています。ちょっとした手続きは必要ですが、「Instagramインサイト」という無料のツールの利用が可能ですが、これだとフォロワーの推移を見たりすることが出来ません。
SINISでは公式のツールではカバーできない範囲の分析を可能にしてくれます。有料プランにするとグッとできることが増えますが、まずは無料で試してみたいツールです。日本語対応あり。
Hootsuite
ここからは複数のSNSを管理することができるツールになります。
HootsuiteはFacebook, twitter, WordPress(ブログやHP)、Instagram, LinkedInなどに対応しており、ダッシュボードで複数のSNSを同時に見ることも可能です。
英語版のみですが、非常に有名なツールで、世界中で使われていますので、SNSの一括管理をしてみたいなら最初にためすツールの候補です。
Social Mention
こちらはFacebook, twitter, Google + LinkedIn, Instagramなどに対応した分析ツールです。
なんと100以上のSNSをチェックして、その影響力を測定できる分析ツールです。
Webサイトを訪問して、キーワードを入力するだけですぐ結果が得られますので、試しに自社の社名や製品名を入れてみてください。あらゆるメディアから検索結果を出してくれるので、色々検索するだけでも楽しいツールです。英語版のみ。
まとめ
いかがでしたでしょうか。普段何気なく使っているSNSも、そのデータを分析してみると色々なことが見えてきますし、今まで不可解だった動き(いつも瞬時にいいねしてくれる人など)も理解できるようになります。
SNSの世界も日々ルールが更新されていきますので、すべてに追いつくのは大変です。その辺りは今回ご紹介したようなツールをお使いいただいて、貴社のWebマーケティングに役立てて頂ければ幸いです。
FacebookやTwitterなどの各種のソーシャルメディアを活用して、見込み顧客や既存顧客との強固な関係を構築する方法を解説しています。本講座をご受講頂いて、あなたのビジネスに合ったソーシャルメディアの運用を開始してください。そして、ソーシャルメディアを活用して、多くのトラフィックを獲得し、商品やサービスの販売につなげるとともに、あなたやあなたの商品やサービスのブランディングを加速させてください。
執筆者:AutoPilotAcademy編集部
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監修者:小池英樹
AutoPilotAcademy[オートパイロットアカデミー] CEO 小池英樹 新潟市のマーケター(36歳)。新潟県新潟市生まれ、新潟市育ち、上智大学卒。 2011年にRutuboを設立、カネなし、コネなし、ノウハウなしの状況から独立。ヨドバシカメラで購入したホームページ作成ツール「Bind」を手元に事業開始。 顧客ゼロ・無収入の状態から販売促進を学び、中小企業300社以上のオンライン集客支援に携わる。顧客は日本全国及びに海外で活躍する日系企業に及ぶ。 顧客企業の集客支援も手掛ける傍ら、AutoPilotAcademyでは、培ってきた集客のノウハウを伝えている。 顧客獲得に苦心するスモールビジネスオーナーのためのオンライン集客のバイブルを作ることを目標としている。