コロナ渦に売上20%UPの飲食サービス企業も。ソーシャルコマースの成功事例3選

コロナ渦に売上20%UPの飲食サービス企業も。ソーシャルコマースの成功事例3選

新型コロナウイルスの感染拡大によって対面の接客販売が難しい状況が続くなか、注目を集めているのがソーシャルコマース。ライブ動画や決済をはじめとするソーシャルメディアの機能を使ってモノを売る手法です。

市場調査を手がける株式会社グローバルインフォメーション(神奈川県川崎市)によれば、ソーシャルコマース市場は年率20%を超えるペースで拡大を続けており、2026年には全世界で220兆円に達する見込み。

現時点でも女性ネットユーザーの50%以上がソーシャルメディアを通じて何らかの買い物をした経験があるとされています。

今回はそんなソーシャルコマースをテーマに、メリットや特性を整理したうえで、実際にソーシャルコマースに取り組んでいる3社の事例をご紹介します。ぜひご一読ください。

ソーシャルコマースのメリット

まずはソーシャルコマースのメリットについて。従来のネット販売と見比べながら簡単に整理しておきましょう。

1.販売コストを抑えられる

ソーシャルコマースの何より大きなメリットは、販売コストを大幅に抑えられること。

従来のネット販売の場合、ショップを立ち上げる際にAmazonや楽天をはじめとするECモールへ出店料が発生するうえ、売上金額に応じてマージンの支払いを求められます。ライバル店舗と競いながら事業を伸ばしていくためには、SEO対策やネット広告の予算も欠かせません。

一方のソーシャルコマースなら、無料で開設できる自社アカウントをそのまま販売プラットフォームとして利用することが可能。アカウントはあくまで自社だけのドメスティックな売り場なので、他社との競争に巻き込まれることはなく、前述のようなマージンや広告費も丸ごとカットできます。

予算の限られる中小企業やベンチャー企業にとっても参入のハードルが低く、スモールスタートしやすい販売形態の1つと言えるでしょう

2.継続購入につながりやすい

ソーシャルメディアユーザーには、ネットショップユーザーと比べてより売り手との関係性を重視する傾向があります。

ネットショップユーザーの多くはECモールの価格順ソート機能を使ったり、複数の商品ページをお気に入り登録したりしながら、基本的に価格を判断材料として購入検討するのに対し、ソーシャルメディアユーザーのなかには「あの人が勧めているから」、「ブランドの雰囲気、空気感が好きだから」といった理由で購入に踏み切る人が少なくありません。

ライブ動画の配信などを通じてそうしたユーザーを獲得できれば、おのずと継続購入される可能性が高まり、安定した収益を確保しやすくなるでしょう。

3.機会損失を防げる

LINEなどソーシャルコマースに使われるSNSのなかには決済機能が付いたものも多く、商品の選択から支払いまで手持ちのスマートフォン端末1つで完結させられます。

購入する側にとってもハードルが低く、ネットショップで起こりがちなカゴ落ちなどの機会損失を防ぎやすいのもソーシャルコマースならではのメリットです。

ソーシャルコマースの成功事例

続いて、ソーシャルコマースで大きな成果をあげている3社の事例を見ていきましょう。

1.宅配寿司 銀のさら(株式会社ライドオンエクスプレス)

宅配寿司「銀のさら」を運営する株式会社ライドオンエクスプレス(東京都港区)は、2017年にLINEの公式アカウントを開設。

LINEやGoogle、Yahooに対応するソーシャルログイン機能を活用してユーザーが会員登録する手間を減らしつつ、誕生日メッセージの配信や友だち追加によるクーポンプレゼントなど、多角的なマーケティング戦略を行ってきました。

その結果、LINEメッセージへの反応率は従来のメルマガの3倍以上に伸び、370万人以上の利用者を獲得。2021年3月期には対前年比20.7%増となる253億円の売上をマークしています。

2. サントリー食品インターナショナル株式会社

ソフトドリンクの製造販売を手がけるサントリー食品インターナショナル株式会社(東京都港区)は2019年、LINEオーダーに対応するテイクアウト専用カフェを東京・日本橋にオープンさせました。

ユーザーはサントリー食品インターナショナルのLINE公式アカウントに友だち登録することで、アカウント上からベースドリンクやシロップ、フレーバーを自由自在に組み合わせることが可能。さらにボトルのカラーやラベルネームもカスタマイズしたうえで、オリジナルのボトルドリンクを店舗の無認証ロッカーで受け取れます。

この取り組みは事前の宣伝をしていないにもかかわらず、開始1ヵ月で1万件以上のリーチを獲得。新しいUX(ユーザー体験)を提供するマーケティング施策として、多くのWebメディアで取り上げられました。

3. 株式会社イチナナキログラム

こちらはソーシャルメディアマーケティングと従来のネット通販を組み合わせて成果をあげている事例です

10代~20代の女性をターゲットにしたアパレル通販ブランド「17kg」(株式会社イチナナキログラム)では、2017年から1日2、3件のペースでInstagramへの投稿を重ね、コーディネート例やセット商品を紹介。

アカウントプロフィールからShopifyの公式ショップへ誘導することで、毎年前年比500%を上回るペースで売上を拡大しています。

今回の内容がみなさまの参考になれば幸いです。

執筆者:AutoPilotAcademy編集部

執筆者:AutoPilotAcademy編集部

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監修者:小池英樹

監修者:小池英樹

AutoPilotAcademy[オートパイロットアカデミー] CEO 小池英樹 新潟市のマーケター(36歳)。新潟県新潟市生まれ、新潟市育ち、上智大学卒。 2011年にRutuboを設立、カネなし、コネなし、ノウハウなしの状況から独立。ヨドバシカメラで購入したホームページ作成ツール「Bind」を手元に事業開始。 顧客ゼロ・無収入の状態から販売促進を学び、中小企業300社以上のオンライン集客支援に携わる。顧客は日本全国及びに海外で活躍する日系企業に及ぶ。 顧客企業の集客支援も手掛ける傍ら、AutoPilotAcademyでは、培ってきた集客のノウハウを伝えている。 顧客獲得に苦心するスモールビジネスオーナーのためのオンライン集客のバイブルを作ることを目標としている。

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