セールスファネルとは?3段階の消費者心理と「刺さる」アプローチ

セールスファネルとは?3段階の消費者心理と「刺さる」アプローチ

どんな商材でもそれ自体を知らない人に売り込むことはできませんし、たとえ知られていたとしても商品やサービスの具体的な魅力・メリットが伝わらなければ、コンバージョンにいたることはありません。

マーケティングを通じて売り上げや顧客の数を伸ばしていくためには、ターゲット1人ひとりがどんなフェーズにいるのか、正しく把握するのも大切です。

そこで役立つのがセールスファネル。今回はマーケティングの理論、手法としてのセールスファネルにスポットを当て、概要を整理しつつ、運用の際のポイントや注意点をご紹介していきます。ぜひご一読ください。

セールスファネルとは?

セールスファネルは、ターゲット(消費者)が商材の存在を知り、興味・関心を抱いて、購買(もしくは利用、予約など)へいたるプロセス全体を示したマーケティング理論です。別名マーケティングファネルとも呼ばれます。

ごく当たり前のことではありますが、どんな商材でもリリースしたからといって即座に世の中全体へ知れわたることはなく、その存在を認知するのは消費者全体の一部。さらに認知した消費者も、競合商品との比較検討などを経て最終的なコンバージョンにいたるのは、そのなかのごく一部です。

この先細りの形、つまり、購買行動のフェーズが進むにつれて消費者の数が減っていく逆三角形の図式が、漏斗(ろうと。英:funnel)の形と似ているため、セールスファネルと呼ばれるようになりました。

マーケティング理論としての歴史は古く、1920年代にアメリカの著作家・サミュエル・ローランド・ホール氏が示した「AIDMA」(注意→関心→欲求→記憶→行動)もセールスファネルの1つ。

一方、日本国内では2005年に電通が提唱した「AISAS」(注目→興味→検索→行動→共有)、2011年に発表した「SIPS」(共感→確認→参加→共有・拡散)が、インターネット時代、ソーシャルメディア時代のセールスファネルとして多くの企業に取り入れられています。

セールスファネルの3つのフェーズ

続いてはセールスファネルを構成するフェーズ、段階について。

前述のとおりセールスファネルのマーケティング理論としての歴史は古く、時代背景や購買行動の変化にあわせていくつもの理論・手法が提唱されてきましたが、ここではよりシンプルに理解するために、全体を3つのフェーズに分けてみました。

それぞれのフェーズにいる消費者の心理とあわせて、具体的にどんなアプローチが考えられるのか見ていきましょう。

1.トップ・オブ・ザ・ファネル

1つめはトップ・オブ・ザ・ファネル。漏斗で言えば最も開いた入口部分にあたる段階です。

この段階にいる消費者は商材の価格や特徴はもちろんのこと、その存在すら認知していません。売る側としてはそうした不特定多数の消費者(潜在的ターゲット)へ向けて、いかに自社の商品者・サービスを知ってもらえるか、認知度を高められるかがポイントになってきます。

具体的なアプローチとしては、リスティング広告をはじめとするネット広告の出稿、SEO対策による検索表示順位の改善、オプトインページでのホワイトペーパー配布など。アナログ領域ならDMの送付や電話によるセールスも有効な手段の1つです。

いずれの場合も大切なのは、情報量を増やしすぎないこと。繰り返しにはなりますが、トップ・オブ・ザ・ファネルの消費者は商品やサービスの存在すら知らない状態だからです。

そうした消費者へ向けて商材の機能性やデザイン性、価格優位性といった大量の情報をアピールしても、刺さることはありません。逆に「面倒くさい」、「わかりにくい」といったネガティブな印象を与えてしまうでしょう。

トップ・オブ・ザ・ファネルではあくまで認知度を高めることを念頭に置き、たとえばネット広告なら「△△でも取り上げられた」、「〇〇も驚愕」といったアイキャッチ性の高い文言、もしくはインパクトの強いビジュアルを用いるのがおすすめです。

2.ミドル・オブ・ザ・ファネル

次はミドル・オブ・ザ・ファネル。漏斗の中間部分です。

この段階にいる消費者はトップ・オブ・ザ・ファネルのそれと比べて数こそ減っているものの、いずれも商品やサービスの存在を知り、ある程度の興味・関心を抱いています。つまり、購入するかどうか迷っている顧客=見込み顧客とも言い換えられる状態です。比較検討を進めるためなら、情報収集にある程度の時間をかけることもいといません。

売る側としては具体的かつユーザーメリットになり得る情報を提示し、見込み顧客のアクションを促しましょう。具体的なアプローチとしては、ステップメールを中心としたメルマガの配信やソーシャルメディアの投稿、キャンペーン、ウェビナー開催などが効果的です。

一方、認知拡大の手段としてリスティング広告やディスプレイ広告を利用した場合は、ランディングページの動線やレイアウト改善をはじめとするLPOとEFOが有効な対策となります。LPOについては以下の記事でも詳しく解説しているので、あわせて参考にしてみてください。

【事例付きで解説】アクションを喚起し、売上をアップさせるランディングページのつくり方

3.ボトム・オブ・ザ・ファネル

最後のボトム・オブ・ザ・ファネルは、文字どおり漏斗の最底部。ここにいたった消費者の多くは競合商品との比較検討を重ね、予算との兼ね合いを考えたうえで、購入・利用の有力候補として自社の商材を絞り込んでいます。

そうした消費者を動かし、コンバージョンにつなげるためには、何が必要なのでしょうか?

結論から言えば、それは特典。身も蓋もないように思われるかもしれませんが、無料配送やクーポン付与といった特典は、最後のアクションを躊躇している消費者を動かすうえで決定的なダメ押しとなり得ます。楽天やAmazonといった大手ネット事業者がこうした特典を通じて事業を拡大してきたのは、広く知られているとおりです。

もちろんポイントやクーポンには原資が必要なので、中小・ベンチャー企業にとっては難しい部分もあるかもしれませんが、可能な限り実利的な特典を用意し、コンバージョンを促しましょう。利益率の高い高単価商材を販売する場合などは、商談で割引するのも方法の1つです。

ちなみに実際の漏斗の底には穴が開いていますが、マーケティングにおけるセールスファネルではボトムにいたった消費者を継続顧客としてその後も囲い込むことが可能です。その際にカスタマーサポートなどを通じた信頼関係づくりが鍵となるのは、言うまでもありません。

最後に

今回はセールスファネルの概要とあわせて、基本的な3つのフェーズにおける消費者心理とアプローチについてご紹介しました。

スマートフォンやアプリの普及によって消費者の行動プロセスが多様化した今、一部ではセールスファネルの効果を疑問視する声もあるようですが、その点を差し引いたとしても、消費者の視点に立ち、アクションにつながる行動を考えるという点で、マーケティングにおける有用なメソッドであるのは間違いないでしょう。

今回の内容を参考にぜひ実践していただければと思います。

執筆者:AutoPilotAcademy編集部

執筆者:AutoPilotAcademy編集部

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監修者:小池英樹

監修者:小池英樹

AutoPilotAcademy[オートパイロットアカデミー] CEO 小池英樹 新潟市のマーケター(36歳)。新潟県新潟市生まれ、新潟市育ち、上智大学卒。 2011年にRutuboを設立、カネなし、コネなし、ノウハウなしの状況から独立。ヨドバシカメラで購入したホームページ作成ツール「Bind」を手元に事業開始。 顧客ゼロ・無収入の状態から販売促進を学び、中小企業300社以上のオンライン集客支援に携わる。顧客は日本全国及びに海外で活躍する日系企業に及ぶ。 顧客企業の集客支援も手掛ける傍ら、AutoPilotAcademyでは、培ってきた集客のノウハウを伝えている。 顧客獲得に苦心するスモールビジネスオーナーのためのオンライン集客のバイブルを作ることを目標としている。

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