ニュースレターの売り上げが24時間で1億円?爆発的なセールスを生むプロダクトローンチ実践法

爆発的なセールスを生むプロダクトローンチ実践法

今回のテーマは、ずばりプロダクトローンチ。日々マーケティングに取り組んでいる方なら一度は耳にしたことがあるかもしれません。マーケティング施策としてどんなメリットがあるのか、具体的な実践方法とあわせて解説していきたいと思います。

プロダクトローンチとは?

プロダクトローンチとは、商品やサービス(=プロダクト)の開発段階・準備段階から見込み顧客を育成し、発売(=ローンチ)から短期間のうちに売り上げを得るマーケティング手法のこと。

発売のタイミングにあわせて広告費を投入し売り込みを図るセールスプロモーションや、購入者・利用者の口コミを拡散させるバイラルマーケティングとは異なり、プロダクトが世の中に出る前からターゲットと関係性を築き、購買意欲を醸成することで、速やかにセールスを生み出すというやり方です。

プロダクトローンチの起源は、アメリカのマーケター、ジェフ・ウォーカー氏による著書『ザ・ローンチ』(2005年)。自身の起業・成功体験をまとめたこの本が世界的なベストセラーになったことをきっかけに、デジタルマーケティング時代のメソッドとして広く活用されるようになりました。

1つ身近な事例をあげるとすれば、AppleによるiPhoneの販売戦略。

Appleでは製品の開発段階からデザインや機能、それによって実現されるユーザー体験といった情報をwebサイトなどで段階的に発信し、リリース直前には大々的なプレス発表の場を設けています。それによって消費者の間で新型iPhoneへの期待感、「いち早く手にしたい」という枯渇感が高まり、発売当日、ショップに長蛇の列ができるというわけです。

プロダクトローンチのメリット

続けてプロダクトローンチのメリットについて見ていきましょう。

いち早く売り上げを得られる

プロダクトローンチの何より大きなメリットは、販売開始直後に高い確度で売り上げを獲得できる点です。

たとえば前述のような従来のセールスプロモーション、商品やサービスの販売開始と同時もしくは直前に広告を出して売り込む施策の場合、当然ながら商材の魅力や強みが発売前に認知されるということはありません。

消費者は広告を見て初めて商材の存在を知り、そこから他の商品との比較・検討を経て購入するかどうか決めるので、広告・宣伝が売り上げという成果としてあらわれるまでには相応のコスト・時間を要します。

また、バイラルマーケティングにおいても、レビューの内容・スコアが他の消費者の購入判断材料として決定的な力を持つようになるまでには、投稿の件数などを含め、やはりそれなりの蓄積が必要です。

一方のプロダクトローンチなら、商材の魅力や特性を事前に十分理解してもらったうえで、ターゲットとの信頼関係を築いておくことが可能。そのまま購買につなげられるので、リリース後の広告展開でライバル他社との激しい競争にさらされたり、レビューの多寡によって売り上げが大きく左右されたりすることはありません。

実際、プロダクトローンチの提唱者であるジェフ・ウォーカー氏は、有料ニュースレターの販売にあたってリリース後のわずか24時間で1億円以上を稼いでいます。

リピーターを獲得しやすい

加えて、継続的な収益につながりやすいのもプロダクトローンチのメリットの1つ。

もちろん製品・サービスの品質が十分に担保されていることが前提にはなりますが、リリースまでに募らせた期待を裏切らない商材、期待以上のクオリティに満足した消費者は販売元への信頼感を抱き、(つまりファン化して)リピーターとなる可能性が高いからです。

たとえば、前述のiPhoneのリピート率はAndroid端末のそれを大きく上回る約85%をマークしています。この記事を読んでいる方のなかにもスマートフォンはiPhone一択、モデルチェンジのたびに最新機種へ買い替え続けているという方がいらっしゃるのではないでしょうか?

プロダクトローンチの実践方法

ここからはプロダクトローンチの進め方について4つのステップに分けてご紹介していきます。

1.リードを集める

プロダクトローンチに取り組むにあたって、まず着手すべきなのは、リード(見込み顧客)の獲得です。ソーシャルメディアの投稿によるフォロワー獲得、イベントでの名刺交換など方法はいくつかありますが、その後のアプローチのしやすさを考えると、webサイトを経由して直接メールアドレスを収集するのがおすすめです。

自社サイトにメルマガ配信フォームを用意したり、対価としての試供品を提供したりしながら自社の商材にマッチするターゲットのアドレスを集めましょう。

SaaS型のサービス開発や企業向けのセミナー運営などを手がけている会社なら、導入事例や業界のトピック、市場調査の結果などをまとめたホワイトペーパーの配布も、メールアドレスを集めるうえでの有効な手段となります。

2.リードを育成する

収集したメールアドレスから配信リストを作成し、継続的に情報を届けることによって見込み顧客の興味を喚起し、プロダクトへの期待・購買意欲を高めていきます。

この際に注意したいのは、一度に大量の情報を公開しないこと

ローンチに向けて商材の魅力をいち早く伝えたい気持ちはわかりますが、ボリュームの大きすぎるコンテンツはターゲットの離脱を招きますし、1回1回の情報発信をできるだけコンパクトに、ある程度の期間を開けて継続的に行っていった方が、次へのワクワク感、期待感が醸成されやすくなります。

たとえばメルマガなら、週1回程度の配信を目安に機能、価格、開発エピソードなど、毎回個別のテーマを設けて送り分けるのも1つ。デザイン面に強みがある商材などではあえて全体像を見せず、一部をトリミングした画像を小出しにしていくのも効果的だと思います。

3.ローンチを告知する

ローンチが近づいてきたら、商材の情報とあわせてメルマガなどでスケジュールを告知しましょう。

ここで大事なのは限定感を醸し出すこと。メルマガ読者限定で先行販売キャンペーンを打ち出したり、メルマガに割引クーポンを添付したりすれば、ターゲットの購買意欲はさらに高まり、よりスピーディーに売り上げへとつなげられます。

4.顧客をフォローする

いち早く売り上げを獲得したうえで、継続的に収益を得ていくためには販売開始後のフォローも欠かせません。顧客から問い合わせがあった際は可能な限り早く対応し、商品への意見・レビューなどには謝意を伝えましょう。

たとえばインテリア雑貨を中心に取り扱う人気ネットショップ「北欧、暮らしの道具店」では、新製品の発売以降、顧客からの問い合わせやレビューをいち早く吸い上げ、コラムやお役立ち情報としてオウンドメディアであらためて発信することで、長年にわたり多くのファンを獲得してきました。

最後に

今回はプロダクトローンチについて解説しました。みなさまのお役に立てば幸いです。

ちなみにGoogleで検索すると、プロダクトローンチを詐欺まがいの手法として紹介するwebサイトも見られますが、これは過去に内容に見合わない高値でプロダクトローンチのノウハウ集を販売したり、メルマガで虚偽の情報を発信して劣悪な商品を売り逃げしたりするといった残念なケースがあったから。

本来のプロダクトローンチ、つまり消費者が求める情報を発信し、購買意欲と信頼関係を高め、購入後も継続的にフォローするという手法はチートでもなんでもなく、マーケティング施策としてはむしろ王道です。

今回の内容を参考に、ぜひ実践してみてください。

執筆者:AutoPilotAcademy編集部

執筆者:AutoPilotAcademy編集部

AutoPilotAcademy[オートパイロットアカデミー]は見込み顧客獲得と成約率向上のための最善の方法をお教えしています。
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監修者:小池英樹

監修者:小池英樹

AutoPilotAcademy[オートパイロットアカデミー] CEO 小池英樹 新潟市のマーケター(36歳)。新潟県新潟市生まれ、新潟市育ち、上智大学卒。 2011年にRutuboを設立、カネなし、コネなし、ノウハウなしの状況から独立。ヨドバシカメラで購入したホームページ作成ツール「Bind」を手元に事業開始。 顧客ゼロ・無収入の状態から販売促進を学び、中小企業300社以上のオンライン集客支援に携わる。顧客は日本全国及びに海外で活躍する日系企業に及ぶ。 顧客企業の集客支援も手掛ける傍ら、AutoPilotAcademyでは、培ってきた集客のノウハウを伝えている。 顧客獲得に苦心するスモールビジネスオーナーのためのオンライン集客のバイブルを作ることを目標としている。