これだけはNG。Facebook広告のコンバージョン率を低下させる6つの要因

これだけはNG。Facebook広告のコンバージョン率を低下させる6つの要因

広告運用ツールの開発を手がけるWorldStream社(アメリカ・マサチューセッツ州)が2019年に行ったリサーチによると、Facebook広告の平均コンバージョン率は9.11%。業種による差こそあるものの、リスティング広告やディスプレイ広告と比べ、軒並み高い数値をマークしています。

Facebook自体がもともとビジネスと親和性が高い(Facebookユーザーの約80%が何らかのビジネスアカウントをフォローしている)ということもあり、Facebook広告で大きな成果をあげた企業は少なくありません。

たとえば、九州エリアを中心に中古住宅の販売・リノベーション事業を展開している不動産会社は、Facebook広告の配信を通じて月間問い合わせ数を平均85%改善。カナダに本社を置くあるアパレル系企業は売上を27%アップさせました。

ただ、そうした一方でコンバージョン率が伸び悩み、狙いどおりの費用対効果が得られないケースがあるのも事実。今回はそうした失敗がなぜ起こるのか、6つの要因と対応策をひも解いていきたいと思います。

Facebook広告のコンバージョン率を落とす6つの要因

1.ターゲティング機能の理解が不十分

Facebook広告には大きく分けて以下3種類のターゲティング機能が用意されています。

A.コアオーディエンス

ユーザー属性(年齢・性別・居住地など)やwebサイトの閲覧履歴、購入履歴をもとに、任意のFacebookユーザーを配信ターゲットとして指定する機能。

B.カスタムオーディエンス

スマートフォンアプリのインストール、メルマガ購読など、広告主と何らかの接点があるFacebookユーザーへ広告を配信する機能。

C.類似オーディエンス

作成済みのオーディエンスに含まれる共通点を洗い出したうえで、属性や行動パターンが類似するFacebookユーザーを抽出し、ターゲットとして広告を配信する機能。

Facebook広告で成果をあげている企業のほとんどは、コアオーディエンスとカスタムオーディエンスで自社の商材やビジネスモデルにマッチするターゲットを探り、勝ちパターンを見出したうえで類似オーディエンスによる広告配信を重ねています。

まず3種類のターゲティング機能の違い・枠組みをきちんと理解しないことには、コンバージョンを担保するための施策は始まりません。

コアオーディエンス、カスタムオーディエンス、類似オーディエンスについては以下の記事でも解説しているので、あわせて参考にしてみてください。

【売れるFacebook広告】3種類のターゲティング機能と必ず実践したい2つのポイント

2.オーディエンスが重複している

こちらはFacebook広告のターゲティングにある程度慣れてきた人が陥りやすい失敗です。コアオーディエンス、カスタムオーディエンスを使いこなそうとするあまり、指定条件が複雑、多岐にわたり、知らず知らずのうちに複数のオーディエンスが重複してしまうことがあります。

その結果、自社の広告同士がバッティングし、クリックやコンバージョンを奪い合ってしまう事態に。ユーザー側としてみても、行く先々で同じ企業・ブランドの広告が繰り返し表示されれば、広告主に対して嫌悪感・不信感を抱きかねません。

さらに、Facebook広告の配信面(ニュースフィード、ストーリーズ、提携アプリなど)は、過去のコンバージョンデータをもとに決められます。オーディエンスの重複によって広告効果が分散してしまうと、適した配信面が定まらず、一層コンバージョンを得にくくなるスパイラルに陥ってしまうというわけです。

Facebookの広告管理画面から対象オーディエンスを選び、「オーディエンスの重複を表示」をクリックすると、AIが測定した重複率を見ることができるので、オーディエンスの数が増えてきたら定期的にチェックするよう心がけましょう。

3.売りっ気が強すぎる

冒頭でも触れたとおりビジネスとの親和性が高いFacebookですが、もともとは友人・知人同士が日常のひとコマを共有したり、お互いの近況をチェックし合ったりするためのコミュニケーションツールです。

そういった点で売りっ気の強すぎる文言・キャッチコピーは逆効果。ネットショップの運営と同じ感覚で商品の価格や特典(送料無料など)を派手に訴求したり、エクスクラメーションマークを多用したりすると、ユーザー離れにつながります。

実際にGoogleで事例を検索してみるとわかりますが、高い効果をあげているFacebook広告は、売り文句を最小限にとどめてブランドや商品の世界観をイラスト化したもの、あるいはフィードやストーリーズに馴染むシンプルなビジュアルで表現されたものがほとんどです。

4.CTAボタンがない

CTA(Call To Action)ボタンとは、タップすることで問い合わせフォームが表示されたり、商品の購入ページへ遷移したりするボタンのこと。

Facebookには用途にあわせて10種類以上のCTAボタンが用意されており、CTAボタンがある広告とない広告では、コンバージョン率が35%以上違ってくるというリサーチ結果があります。

ニュースフィードに配信された場合などは、CTAボタンがないとリンク先の存在すら認識されずにスルーされてしまうこともあり得るので、クリエイティブについてはシンプルにとどめる反面、CTAボタンは積極的に活用しましょう。

5.広告とリンク先の情報が違う

情報の正確性・整合性を保つのは、Facebook広告だけに限らず、デジタルマーケティング全般における鉄則の1つ。

広告とリンク先ページの情報に食い違いがあったり、広告で紹介した商品・サービスがリンク先になかったりすると、ユーザーは「だまされた」と感じ、離脱してしまいます。念には念を入れてチェックを重ね、齟齬のないようにしましょう。

また、物販の場合は広告の掲載商品が売り切れているとコンバージョンを得られないばかりか、ユーザーの広告主へ対する不信感が生まれ、その後自社サイトに誘導するのが非常に難しくなります。配信期間中は在庫の補充に気を配るのを忘れずに。

6.入力フォームが複雑すぎる

日本国内だけで約2,600万人、全世界10憶人以上に達するFacebookユーザーの大半はスマートフォンを利用しています。

広告をタップしてリンク先ページを訪れても、商品の購入や会員登録にあたってのデータ入力に煩わしさを感じると即離脱してしまうため、入力フォームをストレスなく利用できるよう工夫しましょう。

具体的な方法としては、入力支援機能が付いたEFO(入力フォーム最適化)ツールを利用するのがおすすめです。

たとえば、株式会社エフカフェ(大阪府大阪市)が提供している「EFOcats」は、スマホキーボード変換、ふりがな自動入力といった便利機能が人気を呼び、ネットショップを中心に多くの企業に導入されています。

「EFOcats」

https://www.fcafe.com/efocats/

最後に

今回はFacebook広告のコンバージョンを低下させる要因と対応策について解説しました。

ここまで読んできて気づいた方もいらっしゃると思いますが、Facebook広告のコンバージョン率を担保するにあたって特別な施策は必要ありません。

ポイントとなるのは、ターゲティングの仕組みをきちんと理解したうえで、丁寧に運用すること。そのうえでどこまでもユーザーに寄り添い、一方的な情報発信をしないこと。

これらを実践してもコンバージョン率に改善が見られない場合は、そもそもFacebook広告と自社の商材、ビジネスモデルの相性が良くない可能性があります。そうした際はGoogle広告など他のメディアも選択肢に入れ、広告戦略全体を見直したほうがいいかもしれません。

今回ご紹介した内容をぜひお役立てください。

執筆者:AutoPilotAcademy編集部

執筆者:AutoPilotAcademy編集部

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監修者:小池英樹

監修者:小池英樹

AutoPilotAcademy[オートパイロットアカデミー] CEO 小池英樹 新潟市のマーケター(36歳)。新潟県新潟市生まれ、新潟市育ち、上智大学卒。 2011年にRutuboを設立、カネなし、コネなし、ノウハウなしの状況から独立。ヨドバシカメラで購入したホームページ作成ツール「Bind」を手元に事業開始。 顧客ゼロ・無収入の状態から販売促進を学び、中小企業300社以上のオンライン集客支援に携わる。顧客は日本全国及びに海外で活躍する日系企業に及ぶ。 顧客企業の集客支援も手掛ける傍ら、AutoPilotAcademyでは、培ってきた集客のノウハウを伝えている。 顧客獲得に苦心するスモールビジネスオーナーのためのオンライン集客のバイブルを作ることを目標としている。

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