FacebookやTwitterと並ぶ4大ソーシャルメディアの1つとして、右肩上がりにユーザー数を伸ばしているInstagram。
とりわけ若年層の人気は高く、ネットリサーチ会社・株式会社ネスティー(東京都中央区)の調査によると、日本国内における10代男性の約半数、10代・20代の女性では全体の約70%以上が利用しています。それにあわせえて新製品のPRやファンの囲い込みにInstagramを活用する企業も増える一方です。
今回のテーマは、そんなマーケティングツールとしてのInstagram。ネット広告やほかのソーシャルメディアや比べてどんな違いがあるのか整理したうえで、Instagramで実践できるマーケティング施策や実践する際の注意点をご紹介していきます。
FacebookやTwitterなどの各種のソーシャルメディアを活用して、見込み顧客や既存顧客との強固な関係を構築する方法を解説しています。本講座をご受講頂いて、あなたのビジネスに合ったソーシャルメディアの運用を開始してください。そして、ソーシャルメディアを活用して、多くのトラフィックを獲得し、商品やサービスの販売につなげるとともに、あなたやあなたの商品やサービスのブランディングを加速させてください。
マーケティングツールとしてのInstagram
まずはマーケティングツールとしてのInstagramの特徴について、大きく2つに分けて見ていきましょう。
直感的に伝えられる
何より大きな特徴はビジュアルを使って直感的に情報を伝えられること。
たとえばマーケティング施策として多くの企業が取り入れているリスティング広告の場合、広告に盛り込めるのは商品の価格やキャッチコピーといった文字数限定のテキスト情報のみ。リンク先に遷移してもらわない限り、商材のデザインや利用シーンまで訴求することはできません。
一方、Instagramなら写真・動画の投稿によって、そうした情報をより直感的・ダイレクトに伝えることが可能。グルメ、アパレル関連はもちろんのこと、旅行、ウェディング、不動産といった形の見えにくい商材のPRにも大きな効果を発揮します。
また、ビジュアルで伝えられるということは、言葉に依存しないということ。言語の違いにとらわれることなく、グローバルに幅広く情報発信できるのもInstagramならではの特徴です。
低コストで運用できる
もう1つのメリットは低コストで運用できる点。広告を出稿する場合の予算を除いて、Instagramの利用に基本的に費用はかかりません。法人向けのビジネスアカウントに切り替えた際も、メールアドレスや電話番号の表示、効果測定といったメニューを無料で利用できます。
加えてハッシュタグ(語句の前に「#」をつける分類ラベル)を上手く活用することによって、ユーザーを巻き込んだ販促キャンペーンなどもスムーズに実施することが可能。webサイトで行う場合のように、告知用のページをつくったり、専用の入力・投稿フォームを設けたりする手間を丸ごとカットできます。
予算や人手に限りのある中小企業・ベンチャー企業も手軽に使えるマーケティングツールの1つと言えるのではないでしょうか。
Instagramで実践できる5つのマーケティング施策
ここからはより具体的に、Instagramを使って実践できるマーケティング施策について、事例を交えながらご紹介していきます。
1.商品・サービスのPR
インスタグラムのメイン機能である投稿機能を使えば、利用シーンや活用方法などを含めて、商材・サービスの魅力をPRできます。
やり方は簡単で、画面最下部真ん中の「+」のアイコンをタップして端末に保存された写真・動画を選択し、「シェア」ボタンをクリックするだけ。Instagramには簡易的な画像編集機能も付いているので、ターゲットの性別・年齢層にあわせてフィルターやコントラストをかけてみるのも1つです。
大手コーヒーチェーンのスターバックスジャパンでは、シズル感あふれる画像に季節ごとのポップなイラストを組み合わせ、290万人以上のフォロワーを獲得しています。
スターバックスジャパン 公式アカウント
https://www.instagram.com/starbucks_j/?hl=ja
投稿にあたって1点だけ注意したいのは、一方的な売り込みにならないようにすること。最近では商品を購入する際にあえてGoogleを使わず、ハッシュタグ検索を利用するユーザーが増えているように、SNSユーザーが求めているのはあくまで客観的、等身大の情報です。
価格やセール期間の大々的な告知など、売り手目線の一方的なPRは、アカウント自体への嫌悪感をもたらしかねません。手軽に投稿できるからといって、カタログや営業資料の商品画像をそのまま載せるのも避けた方がいいでしょう。
ユーザーが楽しめるコンテンツを提供する、役に立つ情報を発信するというのはデジタルマーケティング全般における鉄則ですが、Instagramの場合はとりわけ強く意識する必要があると思います。
2.ユーザーアンケート
投稿と並んでInstagramアカウントを持つ多くの企業が活用しているのがアンケート機能。写真・動画を撮影したうえで、画面上部のスタンプをタップすることで、質問文と全角8文字までの2択の選択肢を設定できます。
商品開発におけるマーケット調査、フォロワーとのコミュニケーションなど使い方はさまざま。女性を中心に110万人以上のフォロワーを獲得している「macaroni」では、レシピ動画とあわせて「朝ごはんはパン派? ごはん派?」といったアンケートを定期的に投稿することで、自社サイトのアクセス数を大きく伸ばしています。
macaroni 公式アカウント
https://www.instagram.com/macaroni_news/
ちなみにInstagramにおけるアンケートは時間限定の投稿機能・ストーリーズの1つ。投票結果は24時間で消去されるので、のちのち参照したい場合はスクリーンショットを保存しておきましょう。
3.キャンペーン
前述のとおり、Instagramにはキャンペーン機能も搭載されています。特定のキャッシュタグをつけた投稿、もしくはフォロー・「いいね!」への対価としてInstagramユーザーへ賞品を提供することで、見込み顧客の囲い込み、フォロワー獲得につながります。
また、キャンペーン自体が他のソーシャルメディアや個人のブログから拡散されるケースも少なくなく、新商品やサービスの知名度アップにも大きな効果を発揮するでしょう。
賞品として提供されることが多いのは一般的に割引クーポン、QUOカード、実際の商品セットなど。時期については商材の特性をふまえたうえで、ハロウィン、クリスマスといった季節イベントと絡めて開催されることが多いようです。
大手飲料メーカーの伊藤園が2010年の夏休み直前に開催したInstagramキャンペーン(公式アカウントのフォロー&いいね&アンケート回答を条件に、同社のむぎ茶1ケースをプレゼント)は、当選者1,000名という規模もあってwebメディアなどで大きな反響を呼びました。
伊藤園 健康ミネラルむぎ茶 公式アカウント
4.オンラインショップへの誘導
こちらは2018年のバージョンアップによって追加された機能です。写真や動画に専用のショッピングタグを貼り付けることで、タグから直接オンラインショップへの誘導が可能に。ユーザー側からすると、Instagramをチェックした後にわざわざブラウザを開いて検索したりする手間が省け、速やかに買い物できるようになりました。
書籍・雑貨の販売を手がけるヴィレッジヴァンガード、人気ネットショップ「北欧、暮らしの道具店」をはじめ利用事例も多数。グルメ・アパレル関連を中心に、この機能によって大幅に売り上げを伸ばしたショップも少なくないようです。
ヴィレッジヴァンガード 公式アカウント
https://www.instagram.com/villagevanguard_official/?hl=ja
北欧、暮らしの道具店 公式アカウント
https://www.instagram.com/hokuoh_kurashi/?hl=ja
なお、ショッピングに対応しているのはアプリ版のInstagramのみ。タグをつけてもwebブラウザからの利用時には表示されないので注意しましょう。
5.広告出稿
上記のほか、Instagramには豊富な広告メニューも用意されています。出稿費こそかかるものの、配信ターゲットの条件(年齢、性別、webサイトの閲覧履歴など)を細かく指定したうえで、複数の画像を使って商品を多角的に見せたり、動画でブランドストーリーを紹介したりすることが可能です。
Instagram広告の特徴や実際に利用している企業の事例については以下の記事でもご紹介しているので、あわせて参考にしてみてください。
「売らない」クリエイティブが成果を生む?Instagram広告の成功事例6選
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