個人情報の取り扱いをめぐる問題や株価の乱高下など、運営元のMeta社がたびたび世間を騒がせる一方、順調にユーザー数を伸ばし続けているのがInstagram。
2022年現在、Instagramのアクティブアカウントの数は全世界10億以上、日本国内でも3,000万以上に達し、ファッションやグルメに加え、旅行、映画といったエンターテインメントにまつわる情報をInstagramのハッシュタグ検索で収集するユーザーも増えてきました。
そうしたユーザーに向けて定期的に投稿を続け、フォロワー獲得や販路拡大につなげている企業も少なくありません。
今回はそうしたなかから5つのアカウントをピックアップし、具体的な成果とあわせて参考にしたいポイントを解説していきます。SNSマーケティングの担当者の方はぜひご一読ください。
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Instagramマーケティングの成功事例5選
1.INTEGRAITE(株式会社資生堂)
最初にご紹介するのは、資生堂のメイクアップブランド「INTEGRATE」の公式アカウントです。2015年のアカウント開設以来、メインターゲットである20代~30代の女性に向けて定期的に投稿を続け、資生堂のコーポレートアカウントを上回る5万人のフォロワーを獲得しています。
このアカウントで注目したいのは、通常の投稿(写真+テキスト)と動画投稿をうまく使い分けている点。
通常の投稿ではモデルの小松奈々さんのビジュアルや、ブランドとコラボしているアニメ作品『おジャ魔女どれみ』のキャラクターを実写化した画像を投稿し、「3分で世界がラブリーに」というブランドコンセプトをダイレクトに訴求。
一方の動画では、アイブロウを使った眉の描き方、くすみを自然に見せる化粧下地といったコンテンツを中心にまとめ、ブランドの世界観を楽しみつつ、実用的なノウハウまで学べるバランスの良いアカウントに仕上げています。
あわせてほぼすべての投稿にブランドカラー(クリムゾンレッドに近い赤)を入れる細かな工夫も、ブランディングに一役買っているかもしれません。
美容関連・アパレルをはじめとした女性向けの商材を取り扱う企業には、非常に参考になるInstagramアカウントだと思います。
INTEGRATE 公式アカウント
https://www.instagram.com/integrate_jp/
2.洋服の青山ガールズアカウント(株式会社青山商事)
2つめは、紳士服販売チェーン・洋服の青山(株式会社青山商事)が運営する、女子学生向けアカウントです。8.9万人のフォロワーを獲得し、投稿に対する「いいね!」のパーセンテージは約12.5%をマークしています。
投稿のテーマは、「(写真を撮る際の)ハートポーズのつくり方」、「スーツに似合うボブヘア」、「映えフォトに必須な小道具6つ」など。いずれも10代~20代の女性Instagramユーザーの興味・関心にマッチするにまとめてられており、自社の商品や価格、特典だけを訴求する投稿はほぼありません。
加えて、投稿の本文にはあて“タメ語”を使うことでユーザーとの距離感を縮め、顔加工アプリを使ったUGC(ユーザーが制作したコンテンツ)も積極的に紹介しています。プロフィール文を読まずに投稿だけ見れば、ほとんどの人が紳士服販売チェーンのアカウントだと気づかないのではないでしょうか?
既存のブランドイメージや業態を逆手にとることで大きな成果をあげている事例の1つです。
洋服の青山ガールズアカウント
https://www.instagram.com/aoyama_girls/
3.DAISO(株式会社大創産業)
こちらは投稿1件1件のクオリティと丁寧な運用が光る事例です。国内外に5,000店舗以上の100円ショップを展開する大創商事では、Instagramの公式アカウントで取り扱い商品にまつわるさまざまな情報を配信し、180.1万人のフォロワーを獲得しています。
たとえば、2022年4月に投稿された「洗えるランチシリーズ」では8枚の画像を組み合わせ、各商品のデザインとあわせて「コンビニ弁当を入れたまま持ちやすい」、「ゼリー飲料の保冷に」といった利用シーン、メリットを紹介。「素敵な商品、ありがとうございます」、「長いような形のランチバッグは作らないんですか?」など、ユーザーから多くのコメントが寄せられました。
加えて頻度も高く、1日1件~2件の投稿を通じてInstagramを毎日利用するユーザーも飽きさせない工夫がなされています。
言うまでもなく、SNSマーケティングはコンテンツマーケティングに他なりません。成果をあげるために大切なのは、ユーザーの興味関心にあわせてコンテンツを突き詰め、中長期的な視点で地道に運用していくこと。あらためてそのことに気づかせてくれる好事例だと思います。
ダイソー公式アカウント
https://www.instagram.com/daiso_official/
4.FLIPPER'S(株式会社ベイクルーズ)
こちらもコンテンツの質に定評がある企業アカウントです。「新鮮たまごで作る最高の一皿」をコンセプトとするブランチカフェ「FLIPPER’S」(運営:株式会社ベイクルーズ)は、2016年にInstagramアカウントを開設。契約農場の卵からパンケーキがつくられるまでのシズル感あふれる動画を配信し、これまでに5.6万人のフォロワーを獲得しています。
また、タレントや人気インフルエンサーとのコラボにも積極的で、2019年に行われたお笑いタレントとのコラボキャンペーン「平成最後の奇跡のパンケーキ」は、Webメディアなどで話題になりました。
FLIPPER’S (フリッパーズ)
https://www.instagram.com/flippers.jp/?hl=ja
5.ゼクシィ(株式会社リクルートマーケティングパートナーズ)
最後にご紹介するのは、Instagram広告を通じて大きな成果をあげた事例です。結構情報メディア「ゼクシィ」を運営する株式会社リクルートマーケティングパートナーズでは、Instagramストーリーズ広告がリリースされた1週間後に広告を配信し、アプリのダウンロード率をそれまでの3.1倍に伸ばしました。
出稿にあたっては、Instagramの世界感に馴染ませることを意識し、ターゲットの関心が高いドレスの画像にシンプルな手書き風の文字を加えたクリエイティブを作成。
当時は縦型の動画が珍しくかったこともあって前述の広告効果をあげ、2021年にApp Apeが行ったアプリの利用調査では、ウェディング関連でダウンロード数No.1に選ばれています。
ゼクシィ
https://www.instagram.com/zexyrecruit/
最後に
今回はInstagramをマーケティングツールとして活用し、大きな成果をあげている企業の事例をご紹介しました。ピックアップした5社はいずれも中堅~大手ではありますが、ターゲティングやコンテンツの方向性など、中小・ベンチャー企業が取り入れられる部分も少なくないはずです。
今回の内容がSNSマーケティングに取り組んでいらっしゃるみなさまの参考になれば幸いです。
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執筆者:AutoPilotAcademy編集部
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監修者:小池英樹
AutoPilotAcademy[オートパイロットアカデミー] CEO 小池英樹 新潟市のマーケター(36歳)。新潟県新潟市生まれ、新潟市育ち、上智大学卒。 2011年にRutuboを設立、カネなし、コネなし、ノウハウなしの状況から独立。ヨドバシカメラで購入したホームページ作成ツール「Bind」を手元に事業開始。 顧客ゼロ・無収入の状態から販売促進を学び、中小企業300社以上のオンライン集客支援に携わる。顧客は日本全国及びに海外で活躍する日系企業に及ぶ。 顧客企業の集客支援も手掛ける傍ら、AutoPilotAcademyでは、培ってきた集客のノウハウを伝えている。 顧客獲得に苦心するスモールビジネスオーナーのためのオンライン集客のバイブルを作ることを目標としている。