広告代理店の博報堂が2021年に行ったソーシャルメディアの利用実態調査によると、日本におけるTikTokユーザーの平均年齢は34.15歳。「若い人がダンスをしているアプリ」というイメージは、もはや過去のものにすぎません。
そうしたなかANA、資生堂、ロート製薬といった有力企業の多くがTikTokをマーケティングに活用しており、たとえば食品メーカーのグリコは、TikTokのハッシュタグキャンペーンによって動画再生回数を2,800万回以上に伸ばしました。
そんなTikTokマーケティングにおいて鍵となるのが、フォロワーの獲得です。
今回はTikTokアカウントのフォロワーが増えるとどういったメリットがあるのか整理したうえで、フォロワーを獲得していくための5つのポイントをご紹介します。
ソーシャルメディアマーケティングの担当者の方はぜひ参考にしてみてください。
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TikTokのフォロワーを増やすメリット
まずはTikTokのフォロワーが増えると具体的にどんな利点があるのか、他のソーシャルメディアと見比べながら簡単に整理しておきましょう。
広く知られているとおり、InstagramやFacebookではユーザーと何らかの接点があるアカウントの投稿から優先的に表示されます。フォロワー数が増えれば、それがそのままリーチ数、エンゲージメント率の増加へとつながるわけですが、TikTokの場合、これは当てはまりません。
TikTokでは動画コンテンツ単体としての面白さ、クオリティがアルゴリズム(投稿の表示順を決める仕組み)の重要なシグナルになっています。
たとえフォロワー数0人のアカウントでもコンテンツが面白く、ユーザーにとって価値があると判断されれば「おすすめ」タブの上位に投稿が表示され、1,000人、1万人単位のユーザーに動画を視聴してもらうことが可能です。
ただ、この点を差し引いても、TikTokのアカウント運用におけるフォロワーの影響力は大。たとえば、動画マーケティングの一環として多くの企業が活用しているTikTokライブは、400人~500人前後のフォロワーがいないと利用できません。
通常の投稿を通じて一定数のフォロワーを確保しておくことで初めてリアルタイム配信が可能になり、投げ銭などによる収益化を図れるようになるというわけです。
また、TikTokには「フォロー中」というタブがあり、名前のとおりユーザーがフォローしているアカウントの投稿のみが表示されます。
他の投稿に埋もれさせることなく一定の動画再生回数を担保し、アカウント運営を軌道に乗せていくという意味でも、フォロワーの拡大は重要なファクターだと言えるでしょう。
TikTokのフォロワー数を増やす6つのコツ
ここからはTikTokアカウントのフォロワー数を増やすためのコツを大きく6つに分けてご紹介していきます。いずれも特別な知識やツールは必要なく、今すぐ実践できます。
1.投稿は週3回以上を目安に
TikTokのフォロワーを増やしていくうえでまず基本となるのは、コンテンツを定期的に投稿すること。どんなに面白く、役に立つ動画がアップされていたとしても、更新が滞っていたり、コンテンツの本数が極端に少なかったりするアカウントに人は集まりません。
TikTokはアプリ1つで撮影から編集・加工まで行えるので、可能ならば1日1回、少なくとも1週間に3回以上を目安に動画を投稿しましょう。先に挙げた大手を含め、TikTokマーケティングに取り組んでいる企業のほとんどは週2~3回のペースで投稿し、フォロワー数を伸ばしています。
2.タイミングは深夜・夕方・昼の3つ
あるマーケターが行った調査によると、TikTokの動画が視聴されることが多い時間帯は平均再生回数が追い順に24:00台、18:00台、12:00台の3つ。
就寝前のリラックスタイムに動画を楽しんだり、通勤・通学の移動時間やランチタイムにTikTokアプリを利用したりしているユーザーの多いことがうかがえます。投稿のタイミングはこの3つの時間帯を基本とし、フォロワー数の母体となる視聴者数のアップを図りましょう。
ちなみに、「アカウント管理用の端末がオフィスにあって深夜の対応は難しい」、「SNS運用のためにお昼休憩がつぶれてしまうのはちょっと‥」といった場合は、予約投稿機能を使うのがおすすめ。
PC向けのTikTok(Webブラウザ版、PCダウンロード版)には予約投稿機能が付いており、「アップロード」ボタンをクリックした後、任意の日時を選ぶことで、あらかじめ投稿時間を指定できます。
3.テーマと内容に一貫性をもたせる
フォロワー数を伸ばすためには、投稿のテーマと内容に一貫性をもたせるのも大切です。
ユーザーが企業アカウントをフォローするということは、特定の商品・サービスに関心がある、もしくはブランドそのものに共感しているということ。
ステレオタイプなTikTokのイメージにとらわれるあまり、内容の薄いトーク映像やダンス動画をばら撒いてしまうと、そうしたユーザーのニーズ・期待を裏切ってしまうことにつながります。
動画のテーマ・内容は業種によっても変わってきますが、国内の企業アカウントでは、新商品の特徴や使い方の紹介、スタッフによるレビュー、レシピ、コーディネート例などを中心に構成しているところが多いようです。
4.BGMを活用する
TikTokは音楽配信サービスのAWAと提携しており、動画コンテンツに25,000曲以上の楽曲を利用できます。
ある音楽分析プラットフォームの調査によれば、TikTokでヒットする楽曲の特徴は、アップテンポでコード数が少なく、性的なニュアンスを含む歌詞が多いこと。端的に言えば、明るくて覚えやすく、刺激的な楽曲を使った動画の視聴回数が伸びる傾向があるようです。
「うちの社風には合わないから…」、「笑われそうだから」といった懸念は思い切って捨て去り、積極的にBGMを活用しましょう。
たとえば創業120年以上の歴史を持つロート製薬では、自社製品を紹介するTikTok動画に韓国のアイドルグループ・NewJeansやお笑いコンビ・Everybodyの楽曲を組み合わせています。
いずれも老舗製薬会社としての企業イメージとはかけ離れた選曲ではありますが、それがかえってユニークな印象を与え、最多で5万回以上の再生回数をマーク。約7万8,000人のフォロワー獲得につながっています。
5.動画を分割する
フォロワー数を伸ばすには、動画を分割して投稿するのも効果的な方法です。1本の動画で内容を完結させずに2本に分け、あえて時間を置いて配信することで、「後半を見逃したくない」というユーザーのフォローを促せます。
ただし、すべての動画を分割してしまうと焦らしているような印象を与え、ユーザーに嫌悪感を持たれてしまうことがあるので、バランスには留意しましょう。
6.コミュニケーションをとる
こちらはTikTokに限らず、ソーシャルメディア全般における鉄則ですが、ユーザーからの意見・コメントにはスピーディーかつ丁寧に対応するよう心がけましょう。
たとえネガティブな意見が寄せられたとしてもそれを受け入れ、真摯に対応することで、かえってアカウントへの信頼感が生まれ、フォローにつながることも少なくありません。
今回の内容がソーシャルメディアマーケティングに取り組んでいる方の参考になれば幸いです。
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執筆者:AutoPilotAcademy編集部
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監修者:小池英樹
AutoPilotAcademy[オートパイロットアカデミー] CEO 小池英樹 新潟市のマーケター(36歳)。新潟県新潟市生まれ、新潟市育ち、上智大学卒。 2011年にRutuboを設立、カネなし、コネなし、ノウハウなしの状況から独立。ヨドバシカメラで購入したホームページ作成ツール「Bind」を手元に事業開始。 顧客ゼロ・無収入の状態から販売促進を学び、中小企業300社以上のオンライン集客支援に携わる。顧客は日本全国及びに海外で活躍する日系企業に及ぶ。 顧客企業の集客支援も手掛ける傍ら、AutoPilotAcademyでは、培ってきた集客のノウハウを伝えている。 顧客獲得に苦心するスモールビジネスオーナーのためのオンライン集客のバイブルを作ることを目標としている。