運用の手間を大幅カット。中小・ベンチャー企業におすすめのGoogle広告・最適化案の使い方

運用の手間を大幅カット。中小・ベンチャー企業におすすめのGoogle広告・最適化案の使い方

インターネット広告の代名詞的存在とも言えるGoogle広告。検索結果画面、webメディア、ショッピング枠、提携アプリなど配信面も広く、ネットショップの集客から新規会員の獲得、実店舗への誘導まで、マーケティング全般に大きな効果を発揮します。

ただ、幅広い用途に使えるということは、その分だけ設定や調整に手間がかかるということ。

人手が限られる中小企業やベンチャー企業には、「キーワードと予算の調整だけで手いっぱいでオプション機能の設定まで手が回らない‥」、「そもそも何をすべきかじっくり考える時間がない」と頭を悩ませているweb担当の方もいらっしゃるかしれません。

そうした方におすすめなのが、今回取り上げる最適化案。どんな機能なのか概要・仕組みを整理したうえで、具体的な使い方と利用にあたっての注意点をご紹介していきます。

Google広告の最適化案と最適化スコア

最適化案はリスティング広告やディスプレイ広告、ショッピング広告の効果改善が見込める施策をAI(人工知能)が提案してくれる、Google広告の便利機能の1つです。

提案の根拠となるのは、過去の配信結果(コンバージョン実績など)やキャンペーン設定、Google検索におけるトレンドキーワードなど。提案画面では施策とあわせて、その施策を打った時に見込める効果(最適化スコア)がパーセンテージ形式で表示されます。

提案された施策を積み重ねることでキャンペーン全体の最適化スコアが上昇し、クリック率やコンバージョン率の改善を通じて商材の認知度アップ、売上拡大が期待できるようになるというわけです。

最適化案は5種類に分けられており、それぞれの代表的な施策としては以下が挙げられます。

1.広告と広告表示オプション

└広告に電話番号表示オプションを追加する

└サイトリンクに説明を追加する

└レスポンシブ検索広告を追加する

2.自動化されたキャンペーン

└ローカルキャンペーンを作成する

└スマートディスプレイキャンペーンを作成する

└スマートショッピングキャンペーンに切り替える

3.入札単価と予算

└予算を引き上げる

└目標コンバージョン単価を調整する

└拡張CPCを使って広告費用対効果を高める

4.キーワードとターゲット設定

└新しいキーワードを追加する

└除外キーワードを追加する

└カスタムオーディエンスを作成する

5.問題の修正

└広告のリンク先の問題を解消する

└認定に関する問題を修正する

└ショッピングキャンペーンに商品を追加する

実際にこれらの最適化案を使って成功した事例も少なくなく、たとえば、あるwebマーケティング会社ではAIの提案に沿ってレスポンシブ検索広告を追加出稿したところ、約1週間後にはクリック率が10ポイント以上改善。コンバージョン数も追加前と比べて約240%まで引き上げることができました。

また、別のweb関連サービス会社では、提案されたキーワードを追加した結果、CPAをほぼ据え置きのままコンバージョン数を大きく伸ばしています。

最適化案の確認方法&使い方

続いて最適化案の確認方法と使い方についてご紹介します。

1.ログイン

まずID・パスワードを入力し、Google広告アカウントの管理画面にログインします。

2.最適化案をクリック

管理画面左側メニューの上から2番目に表示されている「最適化案」をクリックします。

3.最適化案を確認する

画面左上にキャンペーンの最適化スコア(0%~100%)、画面中央から右側にかけて最適化案(施策)が表示されるので、それぞれ確認しましょう。

最適化案については基本的に最適化スコアの改善効果が高い順に並ぶので(電話番号表示オプションの追加:3%→キーワードの追加:1.5%など)、上から順にチェックし、実行に移すものを選択します。

4.設定する

ここまできたら、あとは画面の手順に沿って設定を進めていくだけ。たとえば「新しいキーワードの追加」を選択した場合、Google検索のトレンドに沿って複数の候補が表示されるので、追加先の広告グループを選び、チェックボックスをONにすれば設定完了です。

一方、「予算の引き上げ」なら、提示された引き上げ額を確認したうえで、「適用」をクリックすれば同様に設定が完了します。設定画面・手順はいずれもシンプルにまとめられており、日ごろからGoogle広告を運用している方なら操作に迷ったりすることはないでしょう。

自動適用機能について

2021年4月のアップデートによって、Google広告の最適化案に自動適用機能が追加されました。前述の設定手順を踏むことなく、AIが提案した最適化案をそのまま実行に移す機能です。

リリースされてから日が浅いこともあってか、成果をあげた事例などはまだそれほど見られないようですが、運用をより効率化したい方、属人化やヒューマンエラーを極力抑えたいといった方にとっては、選択肢の1つになると思います。

利用にあたってのポイント・注意点

最後はGoogle広告の最適化案を利用するにあたってのポイントをご紹介して締めくくりたいと思います。具体的にどんな点に注意すべきなのでしょうか?

最適化スコアは70%を目安に

最適化スコアはあくまでGoogle広告の費用対効果を改善するうえでの指標の1つです。過去の配信データをもとにした統計、アカウントのステータスなどによってその都度リアルタイムに計算されるため、最適化スコアが100%だからといって広告効果が飛躍的に高まるとは限りません。

そういった点でこの数字にとらわれ過ぎるのはNG。最適化案のなかには予算の引き上げなど、運用にクリティカルな影響を与えるものも少なくないので、最適化スコアを上げることだけが目的化しないよう注意しましょう。

ちなみに、一般的に目安とされる最適化スコアは70%前後から。運用状態が良好な広告キャンペーン(CPC、CPAを許容範囲内に抑えたうえで、継続的に広告収益を確保できているキャンペーン)でも、80%台から90%台前半にとどまることが多いようです。

取捨選択する

最適化スコアの仕組みと同様、最適化案自体もあくまで統計やトレンドにもとづくサジェッションであり、決して万能の施策ではありません。

電話番号表示オプションの追加、リンク先の問題の解消(審査落ちの原因となっている箇所の修正)など確実な効果が見込め、デメリットが考えにくいものに関しては積極的に取り入れる一方、前述した予算の引き上げなど運用全体へ及ぼす影響が大きい提案に関しては、慎重に検討した方がいいと思います。

定期的にチェックする

上記2点とあわせて、最適化案に得られている効果、運用の現状を定期的にチェックするのも大事なポイントの1つ。

繰り返し触れてきたとおり、最適化案の根拠は過去の統計やトレンドであり、提案を実行に移したことでCPAが抑えられたり、コンバージョン数が伸びたりしても、それが継続するとは限らないからです。

また、アカウントのステータスやライバル他社の広告出稿状況によって提案される施策そのものが変わってくることもあるので、その点でもやはり定期的なチェックは欠かせません。

今回ご紹介した内容をぜひGoogle広告の運用にお役立ていただければと思います。

最後までお読みいただき、ありがとうございました。

執筆者:AutoPilotAcademy編集部

執筆者:AutoPilotAcademy編集部

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監修者:小池英樹

監修者:小池英樹

AutoPilotAcademy[オートパイロットアカデミー] CEO 小池英樹 新潟市のマーケター(36歳)。新潟県新潟市生まれ、新潟市育ち、上智大学卒。 2011年にRutuboを設立、カネなし、コネなし、ノウハウなしの状況から独立。ヨドバシカメラで購入したホームページ作成ツール「Bind」を手元に事業開始。 顧客ゼロ・無収入の状態から販売促進を学び、中小企業300社以上のオンライン集客支援に携わる。顧客は日本全国及びに海外で活躍する日系企業に及ぶ。 顧客企業の集客支援も手掛ける傍ら、AutoPilotAcademyでは、培ってきた集客のノウハウを伝えている。 顧客獲得に苦心するスモールビジネスオーナーのためのオンライン集客のバイブルを作ることを目標としている。

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